ルーマニアのイースター

February 25, 2024 - Reading time: 18 minutes

こんにちは!(Buna ziua!)

 

今回は、ルーマニアの行事についてご紹介したいと思います。

それはイースターです!🐣🌷

 

※イースターの写真

 

日本でもイースターという言葉は浸透していますが、イースターはイエス・キリストの復活祭であるため、何か特別なことをしたりお祝いしたりする家庭は日本では少ないのではないでしょうか?

 

しかし、ルーマニアでは多くの国民がルーマニア正教を信仰しているため、イースターというのはとても大切な行事であり、各家庭で盛大に祝われるのです。

それでは具体的にイースターにはどのようなことをするのか、いくつかのトピックに分けて紹介していきたいと思います!

 

(1)イースターの時期について

まず、イースターがいつ行われるのかということについてですが、ルーマニア正教のイースターの場合、春分の日が過ぎた後に現れる最初の満月の次の日曜日に行われるそうです。

 

(2)イースター前の大切な準備

次に、イースターを迎えるための準備として、ルーマニアの人々は断食を行うそうです。断食と聞くと厳しいイメージを持ってしまいますが、断食と言ってもルーマニアの場合はイースターの七週間前から肉類と乳製品が禁止されるというものであって、一日で何回も食べることは許されているため、つまり一時的にベジタリアンになるという感覚です。

 

(3)びっくりする風習その1

イースターヴィジル(Easter Vigil: イースターの前夜の日没後に行われる礼拝)のために、教会の近くや丘で火が灯されることがあります。ブコビナなどの地域の田舎で目撃できるこの伝統は、暗闇(悪)を追い払い、冬を追放し、春を歓迎するのに役立つはずです。

 

(4)びっくりする風習その2

男の子が彼らのコミュニティの中の未婚の女の子を訪問し、幸運のために、または早く結婚できるようにと水や香水をかけるということです。

 

(5)イースターエッグ

※赤く染められたイースターエッグの写真

 

ルーマニアの人々はイースターの際、自分たちで卵を赤く染めて食べる風習があるそうです。

 

なぜ赤く染めるかというと、次のような伝説があるからです。

聖母マリアが磔刑されている最中の息子、イエスに会いに来た際、卵の入った籠を彼の足元に置いていきました。その籠の中には卵が入っていましたが、次第に卵がイエスの血で赤くなったそうです。

この話から、イエスの純粋な血で赤く染められた卵は犠牲の一つのシンボルになったそうです。

 

卵を赤く染めるために、昔は玉ねぎの皮や他の野菜の葉っぱが使われたそうですが、現在はより染めやすい着色剤が一般的に用いられるそうです。

 

また、赤以外にも伝統的なモチーフを用いて卵を装飾することもあり、地域によって柄が異なるそうです。特に有名なのがブコヴィナ地方のもので、複雑で細かな装飾が施された卵はまるで芸術作品のようです😳

 

※ブコヴィナ地方のイースターエッグの写真

 

また、イースターエッグを食べる際に、

「キリストが復活した」(ルーマニア語で「Cristos a înviat」

「確かに、彼は復活した」(ルーマニア語で「Adevarat a înviat」)

という言葉を言ってから卵を割る風習があるそうです。

 

(6)イースター料理その1

イースターの際にルーマニアの人々が食べる料理として「パスカ」というものがあります。

 

※パスカの写真

 

これは、ルーマニア発祥の伝統的なイースターブレッドで、甘いチーズケーキのようなものだそうです。主にリコッタチーズや牛のチーズ、レーズンを用いて作られるものが一般的です。

 

このパスカは喜びを表すものとして、イースター以外にクリスマスや結婚式の際にも食べられるものだそうです。

 

(7)イースター料理その2

※ドロブの写真

 

イースターの際にパスカと並んでルーマニアの人々が食べるのが、「ドロブ」という料理です。これはミートローフのような料理で、真ん中にゆで卵を入れるのが特徴的です。また、イエス・キリストは自分自身を犠牲にしたとして「神の子羊」と考えられていることから正教では羊肉が象徴となっていることから、ラム肉を用いるというのも特徴的です。

 

いかがでしたか?日本とは異なるルーマニアでのイースターの過ごし方がわかっていただけたと思います。

春にルーマニアを訪れた際には是非ともルーマニアのイースターを体感してみてください🐰

 

次回もお楽しみに🇷🇴🎶