
皆さん、bună ziua!
わたしは、東京に住んでいるルーマニア人の留学生だ。今年の冬休み期間は帰国して、家族、友達と時間を過ごしたり、故郷の味を籠ったおばあちゃんのおいしい家庭料理を食べたり、いろいろな所を訪れたりし、充実した。
今日は、訪れた所の中から、魅力的な町を一つ紹介したい!
それは、オラデア(Oradea)という都市だ。
寒くて晴れた2月の日のこと。家族と一緒に車に乗って旅立った。

東南のブカレストから西北のオラデアまでかなりの距離があるから、途中でピテシュティ市のおばあちゃんのところに一泊を過ごしてから、次の朝に出発した。国の西にあるアプセニ山脈を渡って、いよいよ到着した。

歴史に富んだ、美しいオラデア市。この町に初めて足を運んできた私たちが一目ぼれになった。

最初にに行ったのは、オラデア要塞だった。この要塞は、ハンガリーの国王ラースロー1世(1040-1095年)によって建てられて、歴史上、時にはハンガリー/オーストリア=ハンガリー帝国、時にはルーマニア(トランシルヴァニア地域)に所属していた。

中世の時に、要塞は今日の都市の民族構成の基盤となって、ルーマニア人、ハンガリー人、オーストリア人、スロバキア人、ユダヤ人、ルテニア人、トルコ人といった、色々な民族が共存する場所となった。要塞の立派な壁の内側に現在は、博物館がある。

古代から現代まで、時代ごとの、オラデア要塞と地域だけではなくて、ルーマニア全国に関わる歴史上の重要な出来事の展示がある。

まるで時間旅行の気分だった。
博物館のホームページはこちらです。
https://mtariicrisurilor.ro/en/oradea-city-museum
https://www.oradeaheritage.ro/cetatea-oradea

久々にルーマニアの料理を食べているわたしは、

天国にいるかのような気分だった(笑)

月の教会:オラデア市で最も象徴的なモニュメントのひとつの「月の教会」は、熟練の技術と機械が見事に融合したもので、それが教会の塔にある時計の機構に調和している。
共和国通り(Calea Republicii)のアールヌーボー建築の鮮やかな建物が町の心を写している。
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聖ラディスラウ橋を渡って国立劇場を見渡すと、オラデアにはまだまだ魅了的な場所がたくさんあるとわかる!カレア・レプブリチィ(共和国通り)は、市内で一番長い歩行者専用道路で、美しいポイナル邸から始まっていて、カフェとクラブや、アンティークショップやお土産屋等、皆に楽しめるものがたくさんあるよ。

(私たちが冬季に行ったから、寒い天気で町が眠っていたと感じていたけど(笑))今度、夏に行きたい!
ルーマニアに旅に来る人は、オラデア市も必見だと思う。ルーマニア人のわたしにとっても勉強になって、先祖から受け継いだ遺産を守らなければならないということも改めて感じた。

こんにちは!(Buna ziua!)
ルーマニアには、中世の雰囲気を感じることができる街並みが残っている都市が2つあります。それは、ブラショフとシギショアラという都市です。今回は、そんな中世の趣を残す都市についてご紹介したいと思います。
(1)ブラショフ
ブラショフは首都ブカレストに次ぐ観光都市として有名で、ブカレストから電車で約2時間半、ルーマニアの中央部に位置している都市です。
この都市は、13世紀初頭に街並みが建設されたのですが、当時はルーマニアに統一した国家がなかったため、ルーマニア人・ドイツ人・ハンガリー人と多数の民族が入り混じっていた都市であったのが特徴です。そのため、ドイツ式の美しい建物が並んでいたりと、ドイツの雰囲気を感じる街並みとなっています。
この都市は中世の建物を利用したレストランやコーヒーハウスが多いのに加えて、レプブリチ通りという通りでは、お土産屋やファッションの店が連なっていてショッピングが楽しめるため、まさに観光するのにぴったりな都市となっています。
また、ブラショフは東京都の武蔵野市となっていることから、日本語学校があったり日本料理屋があったりと、日本との結びつきが強い都市でもあります。
この街には「黒の教会」というルーマニアで最も大きいゴシック様式の福音教会があり、街のシンボルとなっています。
(2)シギショアラ
シギショアラは世界遺産に登録されている都市で、ルーマニア北西部のトランシルヴァニア地方に位置しています。
この都市は、ザクセン地方から入植したドイツ人によって築かれたのですが、彼らは職人組合ギルドを結成し、商工業を発展させるとともに、町の防衛や行政を自ら行ってい他ため、現在でも商業都市として姿が残っているのが特徴的です。
とにかく街並みが綺麗で、オレンジ色の三角屋根が連なる美しい街並みは「トランシルヴァニアの宝石」と呼ばれています。また、街のシンボル的な存在として時計塔があります。これは14世紀に自治都市になったことを記念して建造されたものだそうで、街を囲む9つの塔の中で最も高い塔となっています。そのため、展望台からはシギショアラの美しい街並みを一望できるのに加え、ロンドンやパリなどの主要都市の方向を示すプレートがあり、東京のプレートもあるそうなので日本との繋がりを感じることのできるスポットにもなっています。さらに、時計塔の時計は機械仕掛けのからくり時計となっていて、ローマ神話をテーマにした人形が決まった時刻になると出てくるそうです。
以上、2つの都市を紹介しました。どちらも中世の雰囲気を感じることのできるとても素敵な都市です。是非とも皆さんの足で訪れてほしいものです☺️
次回もお楽しみに🇷🇴🎶
こんにちは!(Buna ziua!)
みなさん、ルーマニアは中世の雰囲気が残る素敵なお城がいくつもあるということを知っていますか?今回は、ルーマニアに行ったら是非とも訪れたいお城を3つ紹介したいともいます🏰
(1)ペレシュ城
ペレシュ城はルーマニアの中央部、シナイアにあるお城で、ルーマニアの初代国王であるカロル1世が王室の夏の離宮として建てたのが、このペレシュ城です。
ドイツ人の建築家ヨハネス・シュルツにが設計したことから、ドイツ・ルネサンス様式のお城となっていて、おとぎ話に出てきそうなメルヘンチックな外観が特徴的です。また、内部は現在博物館になっていて、約160もの豪華絢爛な部屋を見ることができるのも特徴です。特に、場内に入ってすぐのメインホールは彫刻されたクルミの木で美しく装飾されており、天井のステンドグラスも必見です。
(2)ペニショール城
ペリショール城はペレス城と同様、ルーマニア中央部のシナイアにあるお城です。ルーマニア国王カロル1世がペレシュ城とともに「狩猟用」のお城として建築したものです。このお城もペレシュ城と同様にドイツ・ルネサンス様式を基調としていますが、ペレシュ城とは外観がかなり異なります。
カロル一世の甥夫婦であるフェルディナンド1世とマリー王妃がかつて居住して、内部の調度品や装飾はアール・ヌーヴォー調を中心としてまとめられています。そのため、女性からの人気が高いお城だそうです。
(3)フネドアラ城
フネドアラ城はルーマニアの西部、トランシルヴァニア地方のフネドアラにあるお城です。ハンガリー王国の総督フニャディ・ヤーノシュが手がけたお城であることから、フニャド城とも呼ばれています。なぜハンガリーが関わっているかというと、このお城が建てられた15世紀、トランシルヴァニア地方はハンガリーの領土であり、第一次世界大戦後にルーマニアの領土となったからです。
ゴシック・ルネサンス様式のお城であり、細く長い橋を渡ってお城に入るというのが特徴的かつ魅力的ポイントです。また、ドラキュラ伝説で有名なヴラド3世が幽閉されていた場所とも言われています。(ただし、記録は何も残っていないようです...)
お城の内部は比較的シンプルなのですが、2階のデッキからはフネドアラの街並みを一望することができるため必見です。
いかがでしたか?今回は私が個人的に素敵だなと思ったお城を3つ紹介しましたが、ルーマニアにはまだまだお城がたくさんあります!是非とも自分のお気に入りのお城、行ってみたいお城を見つけてみてください👀❗️
次回もお楽しみに🇷🇴🎶
こんにちは!(Buna ziua!)
今日はルーマニアの文化の中心地とも言える「シビウ」という町についてご紹介したいと思います!
シビウとは、トランシルヴァニア地方南部にある都市で、12世紀にハンガリー王の命令でドイツのザクセン人が入植して始まった町です。そのため、どこかドイツのような雰囲気が感じられたり、博物館の展示物の説明がルーマニア語とドイツ語の2か国語表記になっていたりします。町が中央ヨーロッパとバルカン半島を結ぶ交通の要衝にあることから商業都市として栄え、発展していきました。そんなシビウは、2007年に欧州文化都市に選ばれたり、有名雑誌であるフォーブスによって世界の美しい町トップ10に選出されるなど、現在でも文化の首都として観光客から人気を集める町となっています。
そんなシビウの町を訪れたら是非とも見ておきたいスポットについてお伝えしていきたいと思います!
①目のある家
まず初めに紹介したいのは「目のある家」です👀 どういうこと?!と思われる方が大半だと思います笑 実はシビウの町の家々の屋根に注目してみると他の町とは異なる部分があるのです。それは、多くの家の屋根にはまるで人の目のように見えるユニークな形の窓がついているということです。これは部屋の換気のためにつけられているそうですが、それにしてもずらりと目が並んでいるのはとても不思議な光景です。
②シビウ大聖堂
ルーマニアではルーマニア正教を信仰する国民が多い中、この大聖堂はドイツ人が入植した際に建てられたものであるため、ルター派の教会となっているのが特徴です。高さは73メートルもあり、5つの尖塔をもつゴシック様式の構造となっています。また、屋根に独特な模様が描かれていたり、スロバキアの職人によって造られた6000本もの管を持つ豪華なパイプオルガンなど、外部にも内部にも見所がたくさんあります。
③うそつき橋
この橋はもともとドイツ語で「Liegebrücke(横たえる橋)」と呼ばれていたものが、「Lügebrücke(嘘の橋)」に転じたものなのだそうですが、橋の上で嘘をつくと橋が崩れるという言い伝えがあることからこの橋の上で愛を告白するカップルが多いそうです。
以上、シビウの町についてお伝えしました。街並みが美しく、かつ独特で魅力的なスポットがあるのが特徴的です!ぜひみなさんも訪れてみてはいかがでしょうか。
次回もお楽しみに🇷🇴🎶
こんにちは!(Buna ziua!)
最近は少しずつ涼しくなってきて、だんだんと秋の気配がしてきましたね🍁
ということで、今回は秋に訪れたいルーマニアのスポットについて紹介したいと思います。特にドライブ好きな方は必見ですよ👀❗️
今回紹介するのは、『トランスファガラシャン(Transfagarasan)』という道です!
「トランスファガラシャン」とは1974年に開通したファガラシュ山にある国道のことです名前が長く読みづらいですが、「ファガラシュ山の間に位置する道」という意味を持っているそうです。
観光スポットとしてどうして道を紹介するのかと思う方もいるかもしれませんが、この道、すごいんです!なぜなら、ルーマニア最高峰の山である標高2544mのモルドヴィヤヌと、第2位の標高2535mを誇るネゴヤヌを繋ぐ、標高2034mにある道で、国内最高地点にある舗装路だからです!そのため、山肌を縫うようにS字にカーブした道路が続いていて、道路自体が絶景であるのに加えその道をドライブと車窓からは絶景が見られるのです。特に秋は葉が色づき、とても綺麗な紅葉を見ながらドライブを楽しむことができます🚗💨
標高が高く積雪があることから、冬から春にかけては道が閉鎖されてしまうらしく、今年は6月21日から11月1日までオープンしているそうです。また、夏は平均して15〜25度の気温があるそうですが、冬は-10まで下がるそうです。
また、山の間にある道なので周辺には何もないのかと思いきや、周辺にはHotelul Piscul Negruという3つ星ホテルがあったり、いくつかレストランがあるそうです。加えて、ヴィドラル湖という湖でボートやカヤックに乗ることができたり、野生のクマに会えるチャンスがあったりと自然をとことん満喫できる場所になっています🐻
こんなにも素敵な場所、ドライブ好きな方には是非とも訪れてみてほしい場所です✨
次回もお楽しみに🇷🇴🎶
こんにちは!(Buna ziua!)
前回はルーマニアの首都ブカレストにある、フランスの雰囲気を感じられるスポットについて紹介したのですが、今回は首都ブカレストにある、ルーマニアの歴史を感じられる建物について紹介したいと思います!
それは、ブカレストにある「国民の館(カサ・デ・ポポルルイ)」という建物です。この建物は、かつてルーマニアで独裁を行っていた共産主義者のチャウシェスクが、1500億円もの国家財産を投じて1984年から建設を始めた33平方メートルもの広さを誇る建物で、世界で二番目に大きい建造物だと言われています。(ちなみに世界で一番大きい建造物は、「ペンタゴン」と呼ばれる米国防総省の建物だそうです)
では、チャウシェスクはどうしてこのように巨大な建造物をつくることができたのでしょうか。チャウシェスクの独裁について、簡単に歴史を振り返ってみましょう。
WWII後 ルーマニアは社会主義国となる
→チャウシェスクは自主外交を行う
→民族主義路線を強めて独自外交路線を鮮明にする
1965年 チャウシェスクが共産党の書記長となり、独裁化を進める
1967年 東ドイツの反対を押し切り西ドイツと国交を樹立
1968年 米ニクソン大統領をルーマニアに招待してソ連を牽制
1971年 チャウシェスクは中国を訪問、国公を結ぶ
1974年 チャウシェスクは大統領となり独裁権力を完全にした
1989年 民主革命
→革命への暴動はブカレストで銃撃戦となり、革命広場で多くの血が流された
→チャウシェスクは処刑される
このように、最終的には民主化の流れによってチャウシェスクは処刑されてしまったものの、冷戦下のデビュー当時、ソ連に断固立ち向かうチャウチェスクは国民的英雄だったのです。その後、独裁色を高めていったチャウシェスクは、莫大な国家財産をかけて、権力を見せつけるかのように国民の館を創ったのです。
独裁時代の爪痕を残す国民の館ですが、国家財産を投じただけあって3000以上ある部屋はどれも豪華なので、是非とも実際に足を運んで自分の目で確かめてみたいものです。
ちなみに、ルーマニアと日本の関係においても、1989年の体制転換以前までは、ブカレスト大学を含む2校以外での日本語教育というのはルーマニアでほとんど行われていなかったのですが、革命以後徐々に増えていったようで、1989年という年がルーマニアにとって新たな国へと歩み出す重要な年になっているということがわかります。
以上で見たように、ルーマニアの首都ブカレストには、パリの雰囲気が感じられるモダンな建物がある一方(以前投稿した「ルーマニアの首都はパリ?!」の記事参照)独裁政権下の歴史を感じられる建物が残されているのが特徴的です。そんなルーマニアの首都ブカレストに是非とも足を運んでみてほしいです!
次回もお楽しみに🇷🇴🎶
こんにちは!(Buna ziua!)
※ブカレストの凱旋門の写真
皆さん、ここはどこだかわかりますか?
フランスのパリだと思われた方、残念・・・
実はここ、ルーマニアの首都、ブカレストなんです!
ルーマニアの首都であるブカレストは「東欧の小パリ」と呼ばれていたこともあり、第一次世界大戦の勝利を記念して建てられたこの凱旋門は、パリのものとそっくりですよね!
そんなブカレストには、凱旋門以外にもフランスを感じさせる建物やお店があるんです😳
今回はそんな、ルーマニアの首都ブカレストについて紹介したいと思います!
(1)マッカ・ヴィッラクロス・パサージュ(Macca Villacrosse Passage)
1つ目は、ブカレストの旧市街地にあるマッカ・ヴィッラクロス・パサージュ(Macca Villacrosse Passage)です。「パサージュ」とはフランス語で「通路」や「通り抜け」を意味することばで、通路にお店がたくさん並んでいて、日本でいう屋根付きの商店街のようなものです。パサージュ自体がフランスが起源であることから、趣のあるフランスの雰囲気を感じられますよね🎵屋根があるので雨の日でも安心なのに加えて、おしゃれなカフェやレストランが立ち並んでいるので歩いているだけで楽しめそうです!
(2)CEC宮殿
2つ目は、ブカレストの中心部にある壮大な建物、CEC宮殿です。これは、ルーマニア最古の銀行として20世紀初頭に建てられたもので、フランスの建築家Paul Gottereauによって設計されたそうです。ルネサンス様式の建物であることから、フランスらしいゴージャスな印象が感じられる建物です。内部には入れないようですが、是非とも訪れてみたい建物です✨
(3)カルトレシティ・カルーセル (Cărturești Carusel)
最後に紹介するのは、「世界一美しい書店」とも言われるカルトレシティ・カルーセル (Cărturești Carusel ←ルーマニア語で「光のメリーゴーランド」という意味)というお店です!
この写真からわかるように、とってもモダンでおしゃれな雰囲気が漂うお店です。
このお店は、ブカレスト旧市街のメインストリートであるリプスカニ通りにあり、ギリシャの裕福な銀行家が1903年に建てた建物をリノベーションした本屋さんだそうです。
お店の中には、本だけではなく、雑貨が売られていたりカフェがあったりと、一日中楽しめそうなお店になっているので、ぜひ足を運んでみてほしいです。
このように、ルーマニアの首都ブカレストにはとても美しい街並みが残っているのが特徴的で、是非とも街歩きを楽しみたい場所になっています。
次回もお楽しみに🇷🇴🎶